ピティナ『ピアノ曲辞典』に掲載されている私の録音の中から一曲を取り上げて、レッスンの "ほんの一部" をご紹介していくコーナーです。
第1回目の曲は、ドビュッシーの『月の光』です。
音源はこちらから ♪♪
(約100年前に製造されたベヒシュタインでの演奏)
どんな情景・天気のなかで、どんな形・色の月が輝いているのかしら・・?
曲の始まりから最後まで、1つの月を登場させて、流れ・ストーリーを感じて表現していくこともできますが、
例えば、場面によっていろいろな月を登場させていくと、色彩ゆたかな『月の光』ができあがります!
自由にイメージしていくことは、ゆたかな世界を冒険できてお話を作っていけるのでとっても楽しいですね!
イメージした気持ちでピアノの音を出してみると
「あれっ!? もっとやわらかい雰囲気をつくりたいのになかなか上手くいかないな・・」 と思うことが、私もしょっちゅうあります。
そういう時には 「ペダルを使ってみよう」 「指のタッチを変えてみよう」 「腕の力を調整してみよう」 他、 いろいろ練習方法を探ってみます。
そうして自分らしい『月の光』の世界を描いていくのです。
皆さんは、どんな月の輝きを表現していますか?
休符について
一例をあげてみましょう! (譜例1)
1小節目の一番最初の休符をどのように感じていますか?
出だしの、この音のない瞬間は、とても神秘的で印象的です。 この休符をどう表現するかによって9小節目の1拍目のバス (Des) の意味をより自分のものにしていけるはずです。
次の世界への出口と入口のお話です!
14小節目 (譜例2) の終わりのBの音は、私の大好きな場所のひとつです。
この音は何かメッセージを発信しているように感じます。
次に始まる新しい部分への“とびら”のようでもあるし、お月様の顔が一瞬変化したような表情にもとれますね。この音に、素敵な色をつけてみましょう!
〜〜 次回もお楽しみに 〜〜